概要

Lagrancia Kinematicsは、2次元に限定したマルチボディシステムの運動学解析を目的としたCAE(Computer Aided Engineering)アプリケーションです。
マルチボディシステム(複数の剛体、拘束から成る機構)の数値計算による運動学解析を行うために必要な機能を一体化して提供します。

下図はLagrancia Kinematicsで、運動学解析を行うフローを示しています。

このドキュメントはLagrancia Kinematicsの操作について解説するものです。ver. 1.7に基づいて説明しています。

一部機能には制限がかかっています。アプリ内でアドオンをご購入いただくことで365日間、アプリのすべての機能が利用できるようになります。

無料利用時の機能制限

  • ◆ ボディの最大定義数は2つに制限されます。
  • ◆ 次の3つのジョイントは利用できません。
    • 距離拘束
    • 直動ジョイント
    • 歯車拘束

なお、1つのプロジェクトにおける各要素の最大定義数は下表のとおりです。

項目 最大定義数
ボディ1,000(無料時は2)
ジョイント1,000
センサ1,000
マーカー全体で1,000
カーブ1,000

ドキュメントインデックス
UIの概要 メインウィンドウの操作方法について説明します。
プロジェクト管理 Lagrancia Kinematicsでは、解析に関するデータを「プロジェクト」単位で管理します。 プロジェクトの管理操作について説明します。
プリプロセッサ機能 解析対象となるマルチボディシステムを定義する方法について説明します。
ソルバ機能 解析処理を行うソルバ機能について説明します。
ポストプロセッサ機能 解析結果を確認、出力する機能について説明します。

Ver. 1.7 変更点

  • 時間カーブエディタ機能追加
    駆動拘束値の指定方法に時間カーブが使用できるようになりました。
  • 解析結果出力情報に解析時の駆動拘束情報を追加しました。
    解析結果エクスポートや簡易グラフ作成でこれらの項目が使用できるようになりました。
  • 歯車拘束の設定仕様を変更しました。

Ver. 1.6 変更点

  • LMB要素の複製機能を実装
  • バグ修正
    • 歯車拘束 外接・内接の判断仕様を訂正

Ver. 1.5 変更点

  • ver. 1.5.0よりOS最小バージョンをWindows 10 ビルド 16299 (Fall Creators Update バージョン 1709)に変更しました。
  • 要素に対する追加・変更・削除等の操作についてUndo、Redoを実装
  • GUI改善
    • 要素群に対する表示・非表示切り替え機能を実装
    • 絶対座標系グリッド表示を実装
    • Viewer上でオブジェクトを選択
    • Viewer上でオブジェクトの移動・回転操作(ボディ、マーカーのみ)

Ver. 1.4 変更点

Ver. 1.3 変更点

  • ボディ定義の種類に凸多角形を追加
  • マーカー定義機能を実装
  • 運動センサを実装

Ver. 1.2 変更点

  • モデルビューワ機能
    • 「ジョイントの表示」チェックボックス廃止
    • 重なり順序について明記
  • アウトライナー機能
    • MBS要素別に可視・不可視の切り替え機能を実装。
    • MBS要素のリスト順序の変更機能を実装。